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Nの駅マークと5本の路線 会社設立の流れ路線図Kaisha Setsuritsu no Nagare Rosenzu
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会社設立の流れを日付順のやることリストに|設立前のタスク表を駅ごとに並べる

  • 更新
  • 制度・日数の確認日 2026年10月11日
  • 読む時間 約11分
  • 文:『会社設立の流れ路線図』編集部
会社設立の流れを日付順のやることリストに|設立前のタスク表を駅ごとに並べる

乗車案内この記事が扱う区間

区間N01 思い立つ 〜 N08 登記申請
作業の目安決める・印鑑・定款・払込み・書類の5つの作業。どこまで下ごしらえが済んでいるかで所要は人それぞれなので、ここでは日数を置かない
待ちの目安株式会社なら公証役場とのやりとり(案の下見と日取り。役場によって違う)。申請のあとに控える審査は、福岡・仙台の本局が出した2026年9〜10月申請分の表で11〜17日
並行できる手順印鑑の発注と定款の下書き/公証役場の返事待ちと申請書の下書き

リストの最終行は法務局へ申請する日、つまり設立の日です。そこから先の待ちは、本店を受け持つ法務局が出している完了予定日の一覧で見積もります(2026年10月11日確認)。

この記事は、こんな人に向けて書いています

会社をつくると決めたものの、何をどの順番で片づければよいかが頭の中で散らかっている人。チェック項目の一覧ではなく、日付の順に上から消していけるタスク表がほしい人に向けた、設立前のやることリストです。

会社設立のやることリストは、ネット上にたくさんあります。ただ、多くは「決めること」「必要な書類」「払うお金」のように種類別にまとまっていて、いざ手を動かそうとすると、どれから着手すべきかが分かりにくいことがあります。

この記事では、設立前のやることを路線図の駅の順、つまり日付の順に並べ直しました。各タスクには、作業か待ちか、前に済ませておくべきことは何かを添えています。上の行から順に消していけば、会社設立の流れを自然にたどれる、という作りです。

N01 NEXT STATION種類別ではなく日付順に並べると、やることリストが動き出す

やることは種類別より、日付の順に並べる

種類別のリストは、全体を漏れなく確かめるには便利です。ただ、それだけでは流れが見えてきません。けれども会社設立の手順には「これが終わらないと次に進めない」という前後関係があり、種類別に眺めているだけではその関係が見えません。印鑑の注文は商号が決まってから、資本金の払込みは定款の内容が固まってから、という具合です。

そこでこのリストでは、思い立った日(N01)から法務局へ申請する日(N08)までを6つの段階に分け、段階の中でも先にやるものから順に並べました。駅の順に沿っているので、表を上から読むことがそのまま流れを追うことになります。日付そのものは人によって違うので、最初に「開業したい日」を決め、そこから逆算して各段階に自分の日付を書き込む使い方を想定しています。

設立前のやることリスト:6つの段階
設立前のやることリスト:6つの段階

設立前の流れの6つの段階のうち、相手の都合で進む待ちの段階は、株式会社の場合の公証役場(段階4)だけです。それ以外は自分の作業なので、準備しだいで縮められます。一方、申請したあとの法務局の審査は設立の日より後ろの待ちなので、このリストの外側に置き、最後の段階で長さの目安だけを確かめます。

メモ 会社設立後の届出(税務署・年金事務所など)は、このリストに含めていません。届出の段取りは、姉妹サイトのテーマ「会社設立後の手続き」に譲ります。

N02 NEXT STATION段階1 出発の駅:開業したい日と乗る路線を先に決める

最初の仕事は、開業日と路線を決めること

最初の段階でやることは、意外に書類とは関係がありません。流れの出発点で決めるのは日付と進め方です。「いつまでに会社が必要か」と「どの路線で進むか」を決めることです。この2つが決まらないと、後ろのタスクに日付を振れません。

やること 駅 作業/待ち 前に済ませておくこと
開業したい日(取引開始日・契約日)を決める N01 作業 なし。ここが出発
会社の形(株式会社/合同会社)を選ぶ N01 作業 なし。合同会社なら公証役場の段階を通過
紙の定款か電子定款か、自分で進めるか専門家に頼むかを決める N01 作業 電子定款なら電子署名の用意を確かめる
本店の候補地を受け持つ法務局の完了予定日の表を開く N01 作業 本店の候補地が決まっていること

開業日から逆算するときに見落としやすいのが、申請したあとの審査の待ちです。福岡法務局本局の表を例にとると、9月24日に出した分は10月8日、10月9日の分は10月26日が完了の見込みとして載っていました(2026年10月11日確認)。審査が終わるまで登記事項証明書は取れないので、会社名義の口座開設や契約に登記事項証明書が要るなら、その日数ぶん申請日を前に置く必要があります。

路線選びに正解はありません。平日の昼に窓口へ出られるか、電子署名を用意できるか、一つずつ自分で手を動かす余裕があるか。この3つを自問すると絞りやすくなります。どの士業にどこまで任せられるかは、姉妹サイトのテーマ「会社設立の依頼先」で扱います。

この段階を飛ばして商号や定款から始める人も多いのですが、日付の起点がないまま進むと、どの作業をどこまで急ぐべきかが判断できません。会社設立の流れの最初に、カレンダーに開業日と「法務局へ申請したい週」の2つだけ書き込んでおくと、残りの段階の締め切りが自然に決まります。

N03 NEXT STATION段階2 決める駅:定款に写す事項と、商号の確かめ方

決めた事項が、そのまま定款の中身になる

2つ目の段階は、会社の基本事項を決める駅です。会社法27条が株式会社の定款に必ず書くよう求めているのは5項目で、事業の目的・商号・本店の所在地・出資される財産の額(または最低額)・発起人の氏名や名称と住所です。この段階で決める内容が、次の段階の定款にそのまま写されます。

やること 駅 作業/待ち 前に済ませておくこと
発起人(出資して設立の事務を行う人)を決める N02 作業 共同で設立するなら顔ぶれの合意
商号を決め、同じ住所に同名の会社がないか調べる N02 作業 本店所在地の候補
事業の目的を決める N02 作業 始める事業と、近い将来の事業の洗い出し
資本金の額と、発起人ごとの出資額を決める N02 作業 発起人の顔ぶれ
役員の顔ぶれ・取締役会の有無・事業年度を決める N02 作業 発起人のあいだの合意
発行可能株式総数を決める(株式会社) N02 作業 資本金と1株の金額

商号の注意点は商業登記法27条にあります。すでに誰かが登記している商号とまったく同じで、しかも本店の場所まで一致すると登記が通りません。シェアオフィスのように多くの会社が同じ住所に入る場所を本店にするなら、先客に同名の会社がいないか、法務局や登記情報で調べておくと安心です。

発行可能株式総数は、定款に書いておかなかった場合でも、成立までに発起人が全員一致で定款を改めて書き加える必要がある項目です(会社法37条1項)。定款の段階で決めておくほうが手順は少なく済みます。

この段階のタスクはどれも作業で、待ちは入りません。ただし、共同で設立する場合は「決める」こと自体に日数がかかります。資本金の額や役員の顔ぶれのように、ほかの発起人の同意が要る事項から先に話し合いを始めると、会社設立の流れが止まりにくくなります。決め切れない事項が一つ残るだけで、後ろの段階の手順がすべて止まるからです。決める事項の中身や考え方は、事前準備 決めることのカテゴリーで詳しく扱っています。

N04 NEXT STATION段階3 印鑑と定款の駅:二つを並べて進め、印鑑証明書の日付に気を配る

印鑑の注文と定款案づくりは、並べて進める

3つ目の段階では、会社の印鑑を注文し、定款の案をつくります。商号さえ固まれば印鑑は発注でき、届くまでの日数を定款の下書きにあてられます。二つを同時に走らせるのが、この段階の基本の手順です。流れの中で作業が二本の線に分かれる、数少ない区間でもあります。

段階3の並べ方(目盛りは順番の目安で、日数ではない)
段階3の並べ方(目盛りは順番の目安で、日数ではない)

日付の管理が要るのは、発起人の印鑑登録証明書です。発起人本人であることの確認には実務上この証明書が使われ、しかも「発行後3か月以内」のものしか受け付けない、と日本公証人連合会は案内しています。手に入れるのが早すぎると、公証役場の日取りが延びた場合に使えなくなりかねません。

並行できる印鑑が届くのを待つ日々と、定款の下書き。商号が固まっていれば同じ週に重ねられます。

順番を入れ替えると困る商号が未確定のうちに印鑑を発注すること。名前が変われば彫り直しです。

順番を入れ替えると困る認証の日取りが読めない段階で証明書を取り寄せること。3か月の枠を使い切るおそれがあります。

定款の文面は姉妹サイトのテーマ「登記・定款・登記申請書の書き方」、印鑑の選び方は同じく「会社設立の印鑑」の受け持ちです。ここで覚えておくのは、二つを同時に進めることと証明書の日付の二点だけです。

定款の案ができあがったら、次の段階に進む前に、段階2で決めた事項と食い違いがないかを一度見比べておきます。商号の表記、本店の所在地、資本金の額のずれは、後ろの段階で書類の作り直しにつながりやすい箇所です。

N05 NEXT STATION段階4 公証役場の駅:事前調査の待ちを、次の準備にあてる

公証役場の待ちのあいだに、次の駅の準備

4つ目は、株式会社だけが立ち寄る公証役場の駅です。会社法30条1項により、株式会社の定款は公証人の認証を経てはじめて効力を持ちます。合同会社は認証が要らないので、この段階を飛ばして段階5へ進みます。

手続きは、定款の案と「実質的支配者となるべき者の申告書」をあらかじめ公証役場へメールやFAXで届け、中身を下見してもらうところから始まる、と日本公証人連合会は説明しています。事前調査の返事と日程の調整は相手の都合で進むため、設立前の流れの中でただ一つの待ちの段階です。

公証役場の段階のやることリスト
公証役場の段階のやることリスト

行き先は自由に選べません。公証人法57条で、本店のある地域を受け持つ法務局(地方法務局)に属する公証人が認証をすることになっているからです。手数料は公証人手数料令35条により資本金の額等で段階が分かれ、100万円未満は3万円、300万円未満は4万円、300万円以上は5万円。100万円未満で一定の条件をすべて満たすときは1万5,000円です(2026年10月11日確認)。

待ちのあいだにやれることは少なくありません。払込みに使う口座の確認、登記申請書の下書き、就任承諾書などの添付書類の準備は、定款の内容が固まっていれば認証を待たずに進められます。この段階を「待つだけの時間」にせず、次の手順を前倒しすることが、会社設立の流れ全体を縮めるいちばんの工夫です。この区間を細かく組みたい人は、定款 公証役場のカテゴリーへ進んでください。

N06 NEXT STATION段階5 払込みと書類の駅:日付の順番を書類の上でそろえる

払込みのあとで、書類の日付をそろえる

5つ目の段階では、資本金を払い込み、登記の申請書と添付書類を整えます。会社法34条のとおり、株式を引き受けた発起人は間を置かずに出資の全額を入金します。入金先は、発起人が決めた銀行などの払込みを扱う場所です。

やること 駅 作業/待ち 前に済ませておくこと
発起人名義の口座へ資本金を入金する N06 作業 定款の内容(資本金の額)が確定していること
入金を証明する書面を作成する N06 作業 通帳の写しなど払込みの記録
登記の申請書を仕上げる N07 作業 認証済みの定款(株式会社)
就任承諾書などの添付書類をそろえる N07 作業 役員の顔ぶれの確定
印鑑届書と代表者の印鑑証明書を用意する N07 作業 会社の印鑑の仕上がり

この証明の書面は、商業登記法47条2項5号で、設立登記に添える書類の一つとして定められています。払込みの日付、書類の作成日、申請の日が前後しないよう、この段階では日付の順番を書類の上で確かめていきます。流れの順番が、そのまま書類の日付の順番として残るということです。

法務局に会社印を届けるなら、代表者個人の印鑑証明書(市区町村長が発行)にも「作成後3か月以内」の縛りがあります(商業登記規則9条)。段階3で取った証明書を使い回すつもりなら、申請日の時点で期限内かどうかを、この段階でもう一度数えておきます。

注意 共同で設立する場合、発起人全員の払込みがそろうまで書類を仕上げられません。誰がいつ入金するかを、段階2の話し合いのときに決めておくと、ここで止まりません。

どの書類をどう書くかは姉妹サイトのテーマ「会社設立の必要書類」に任せ、入金の時期の判断は資本金 払込 タイミングのカテゴリーで掘り下げています。

N07 NEXT STATION段階6 申請日:設立前リストの最終行と、その先の待ち

申請した日が設立の日。その先は審査の待ち

最後の段階は、法務局へ設立の登記を申請する日です。会社法49条は、本店所在地での設立登記によって株式会社が成立すると定めています。そのため、申請書を出した日付がそのまま会社の誕生日になります。設立前のやることリストは、この行で終わりです。ここまでの手順がすべて、この一日に向けた準備だったことになります。

出し方は窓口・郵送・オンラインの3通り。郵便で送ると、投函した日ではなく法務局に配達された日が申請日の扱いになる、と各法務局が注意を促しています。特定の日付を狙うなら、配達の遅れも計算に入れておきます。

土日祝を設立の日にしたい人には、2026年2月2日に始まった特例があります。法務省によれば、申請書に特例の希望とその休日(指定登記日)を書き添え、休日のすぐ前の開庁日に受け付けてもらうことが要件の一つです。郵送・オンラインでも、その開庁日の受付時間内に届いていなければなりません。日付選びの考え方は、姉妹サイトのテーマ「会社設立日の決め方」で扱っています。

申請日の前と後(幅は長さの比ではなくイメージ)
申請日の前と後(幅は長さの比ではなくイメージ)

申請のあとに続く審査の待ちは、各法務局の登記完了予定日で読みます。流れの最後に残る待ちですが、事前に長さを見積もれる待ちでもあります。仙台法務局本局の一覧では、9月24日の申請分が10月5日に、10月9日の申請分が10月23日に終わる見込みとされていました。書類に不備があれば見込みより後ろにずれうる、という但し書きも付いています。完了を見届ける方法は登記完了 確認方法 終点のカテゴリーにあります。

N08 NEXT STATIONまとめ:設立前のタスク表を、自分の日付で書き直す

6つの段階に、自分の日付を書き込む

設立前のやることを日付順に並べると、会社設立の流れは、開業日と路線を決める段階から申請日まで、6つの段階に分かれます。待ちが入るのは株式会社の公証役場の段階と、申請後の審査の2か所で、それ以外は自分の作業です。

  1. 開業の希望日と、どの路線に乗るか(会社の形・定款の形式・自力か依頼か)を決める
  2. 定款に写す基本事項を決め、同じ本店所在地に同じ商号がないか確かめる
  3. 印鑑の注文と定款案づくりを並べて進め、印鑑登録証明書は公証役場の日程を見てから取る
  4. 株式会社は公証役場の事前調査を受け、その待ちのあいだに払込みと書類の準備を進める
  5. 入金を済ませてから書類の日付を整え、申請の日をもって設立日を確定する

この記事のタスク表は、どの人にも当てはまる流れの骨組みです。実際の日付は、公証役場の空き具合や法務局の完了予定日で変わります。表の各行に自分の日付を書き込み、手順を一つ終えるごとに線を引いていけば、会社設立の準備がどこまで進んだかが一目でわかります。手順ごとに空欄の日付を書き込める表は、スケジュール表 テンプレートのカテゴリーにあります。

終点のその先へ

やることリストは、印刷して机に貼るくらいがちょうどいい道具です。まずは段階1の行だけ、今日のうちに開業したい日と乗る路線を書き込んでみてください。起点の日付が一つ決まれば、残りの行の締め切りは逆算で埋まっていきます。

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